多剤の薬を服用している膠原病患者の葛藤

膠原病は自己免疫疾患の1つです。
本来は自分の体を外敵から守るはずの免疫システムが何らかの誤作動で、自分自身の体を攻撃することにより、種々の症状を呈します。
全身倦怠感、発熱、関節痛、皮膚の紅斑や湿疹、時には腎機能の低下や高血圧など、全身が犯されるため、一人の患者さんがいくつもの症状に悩まされます。

そのため、処方される薬の数も多く、街の本屋さんで薬を飲むことを否定するような書物が並べてあるのを見ると、葛藤を覚えます。
そして、薬代が家計を圧迫しているケースも多いです。

特にリウマチの治療に使われる生物学的製剤は、1ヶ月の薬代が1万円~3万円もかかります。
これに、副作用をチェックするための検査代や診察代や副作用を抑えるためのその他の薬代を入れると、さらにプラス5000円から1万円が必要となってきます。

治療費を稼ぐために、無理をして働いている人もいます。
「しんどくても働かないと治療費を払えない。でもいったい何のために働いているのかと、虚しくなる」と、多くの患者さんが異口同音に語ります。

中には、せっかく症状が改善したのに「先生、今年は息子の受験もあるし、暫く生物学的製剤はお休みしたい」とか、「もう経済的に無理です」と言う患者さんもいます。

しかしながら、生物学的製剤の効果はとても大きいです。

今までは日常生活もままならなかった患者さんが、健康人と変わらない生活が出来る様になりました。
それまでは、リウマチと言えば、指や関節が変形したり酷く腫れて痛い思いをする病気と言うイメージがありましたが、今ではカミングアウトしなければ病人とは思えない患者さんも多いです。

難病指定を受けた患者さんは、1ヶ月の治療費に限度額がありますが、政府も心得ているのか、ぎりぎり限度額に達しないといったケースが多いです。

患者さんが経済的な心配をすることなく、治療が受けられるような制度ができる事が望まれています。